Tuesday, April 23, 2013

IPS研修の感想(2013年3月栃木)

栃木で2013年3月に行われたIPS研修会についての感想をまた一つお寄せいただきました!
これまでも栃木の研修からはこんな通信あんな通信をお寄せいただいています。
栃木、アツい。素敵。

こちらでお名前も含め紹介しても良いとのことで、みちさん、本当にどうもありがとうございます!

IPSに触れてどうだった、どう感じたなど共有していただけるのはとてもありがたいです。以下に紹介させていただきます!

IPS基礎研修@佐野に参加して
下平美智代(みち)

 3月15日、16日と栃木県佐野市でIPS(意図的ピアサポート)の基礎研修を受けました。
 初日は、参加して楽しかったし良かったけれど、「何が良かったのか」自分でもよくわかりませんでした。
 二日間の研修では、写真の人物の様子からその人物にまつわるストーリーを創ったり、ロールプレイをしたり、マインドフルネス瞑想法をしたり、「主体性」について話し合ったりと様々なセッションがありました。ロールプレイでは、今の「関係性」のなかで私の「主体性」を見つめ、知り、次に意図的に行動を選択していくことを試し、違う行動をとったら自分の「気持ち」はどう変化するのかを知るというプロセスを体験することができました。ロールプレイは「ふりをすること」であるにも関わらず、気持ちも、体感覚的にも、あたかもそれがほんとうにそうなっているかのように変化することがたいへん興味深かったです。また、他者との関わりの中で自分のなかに自動的な反応として起こってくる価値判断や分析をあえて保留にして、話しを聴く、というセッションがありました。これは一見難しいように感じられましたが、ロールプレイで体験してみてからは、こういうふうにすると、聴く方も話す方も、徐々にその人らしさが現れ、より自然でいられるのかもしれないと思うようになりました。
 今振り返ると、このIPS研修では、私は楽に「素(す)」の自分でいることができた気がします。社会人になると自分の役割と自己を同一視してしまうということはよくあることだと思いますが、社会的役割(例えば職業)と自己とを同一視した人同士の関わりと、「素」の人同士の関わりは、質的に全く異なるものになるように思います。IPS研修では、ほとんどの参加者が、「素」のその人でいるような感じがして、それがとても嬉しく、心地良く感じられました。セッションが進むにつれ、そうなっていったのか、それとも参加者のみなさんがもともと、自分らしさを素直に出す人の集まりだったのかはわかりませんけれど・・・。
 「素」の自分でいることからくる感覚なのか、「素」の自分と「素」のその人との関係性のなかで生まれる感覚なのか、今もってはっきりとはわかりませんが、最終日、「なんかこの感じいいなあ~。何だろう・・・」と思っていました。久しく味わっていないような、それでいて、遠い記憶には残っているような感覚。初日に、リピーター参加の誰かが「何か懐かしい感じがある」と言っていました。初参加の私にはそのときには意味がわかりませんでしたが、帰宅後に振り返って、「この感覚のことを言っていたのかもしれない」と思いました。
 そして、この研修ではファシリテータの久野さん、コバさん、荒木さんにたいへんお世話になりました。このお三方は、情報を与え過ぎず、でも必要なことは知らせてくれ、そして気づくのを助けてくれたと思います。それまで、私は「自分を変えなくては」と思っていました。しかし、私が望んでいたことは、自分を変えるというよりも、自分の行動や言動を「素」の自分にフィットする方へ変えるということだったのだと気づきました。「素」の自分に「フィットしている/していない」のセンサーは「気持ち」です。気持ちがワクワクしていたり、温かくなったりしていれば、それはフィットしているということで、憂鬱で、重くて、キリキリしていて、悲しい気持ちがしたら、それはフィットしていないということです。
 あれから1月ほどたちましたが、「マインドフルネス」を続けています。そして私の生活にはちょっとしたうれしい変化が起きています。またぜひIPS研修に参加したいと思っています。佐野で出会ったみなさんとまたどこかでお会いすることもあるのかな、と楽しみです。
 ありがとうございました。
みちさんどうもありがとうございました!

皆様からのIPSにまつわる(あるいはこのブログに対しても!)さまざまなご意見ご感想、お待ちしております!

Thursday, April 18, 2013

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その4

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その4です。
その1その2その3からの続きです。


IPS特集 その4
IPS研修に参加して
( 若林 )
   前回行われたIPS研修は都合により参加できず、今回初めての参加となりました。IPSとはどのようなものなのか、期待半分不安半分で当日を迎えました。
   2日間の研修を通して私が感じたことは・・・
  • 相手の思いを受け入れ、自分の思いを相手に伝える。お互いの関係性が変化していく可能性を信じていくこと。
  • 相談場面での対応の仕方が、解決の着地点を決めてやりとりを行っていると感じた。
  • 今までの自分の環境や人と関わる時の自分のパターンを振り返る時間であった。

   日々の業務や生活に追われる中で、今自分がどのような気持ちでいるのか、どのようなことにとらわれているのかという事に気付かずにいる事が多いように思います。
今回の研修ではそのようなことや人との関係性について、自分と向き合う時間を持つことができました。そのような時間は意識しないとなかなか持てないなと改めて感じています。
   今、研修を振り返り、IPSとは何かを考えたときに、どのように表現したらよいかわからないというのが正直なところです。また時間が経って研修に参加したら、今回とは違った感じ方をするのではないかと思います。
   そのような機会があることを楽しみに・・・。
栃木IPS研修
( こば )
2日間、みなさんと一緒の場に居させてもらえたこと、ありがとうございました。年齢や経験にかかわらず、自分をさらけ出して研修に臨む方々の姿に触発されて、私自身も多くの学びを得ることができました。しかも、本当に楽しみながら!佐野の文化が築き上げられてきた所以を聞くと、IPSがすーっと溶け込んでいったことも、不思議がない事なんだというのを改めて感じました。
   今回の研修後、主体性とは何か、環境とは何かという事をつらつらと考えています。空気を読むことが大事だとされる文化は、いつ頃から主流になったのでしょうか?
自分にとって大事なことを自分で決める。そんな当たり前の事が出来なくなったのは、いつからだろうと。私のIPSの旅路は、自分を見つめ直す機会・・、というとカッコいいですが、現実には自分のドロっとしたところを垣間見て、もやっとする、の連続(笑)。そんな旅路を一緒に歩める仲間がまた増えた!というのが、本当にうれしいんです。
   廣田さん、海発さん、研修開催までにはご足労頂いたことと思います。その熱意に感謝いたします。本当にありがとうございました。今度佐野に伺うときは、主体的な娘を連れていちご狩り(とちおとめね!)だなと、心に決めています。またその時は、お世話になります!よろしくお願いしまーす!

編集長の一人編集後記 

佐野のIPS研修参加の皆様、改めてお疲れ様でした。そして原稿を寄せて下さった皆様、本当にありがとうございました。ピアルクラブSANOを代表しまして、厚く御礼申し上げます。久野さんが研修中、「IPSは相手のリカバリーは考えていないかもしれない」と言ったことの真意は「相手をリカバリーさせようという下心をもたない」ということだそうです。今度は合宿で?3日間研修を佐野でやりたいですね、海発さん!また佐野で会いましょう(^O^)/
( おしん )


通信号外の転載は以上です。
皆様感想を転載させてくださり、どうもありがとうございました!

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その3

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その3です。
その1その2からの続きです。  この記事はその4へと続きます。


IPS特集 その3
IPS研修について
( 社会福祉法人ブローニュの森 海発規夫 )
   先月の15日と16日の2日間でIPS研修を、佐野で開く事が出来た。県外からも参加される方もいらっしゃり、とても楽しい時間を過ごす事が出来た。
   事務局を担当した私は、前泊組との交流会を含め2日間飲み続け、最終日はアルコール性うつ状態!またやってしまった。この年になってから酒を飲みハシャイダ後は必ずお釣りがくる。分かっちゃいるけど辞められない。だって気分が良いんだもん。
   IPS研修会を共に体験すると妙に「開かれた気分」になる。楽しくなる。これが人が本来持っている「出会い」の喜びかも?
   久野先生の「IPSでは相手のリカバリーを目標にしていない。」との一言でIPSの奥深さを感じたのでありました。本来、人と人が関わり出会う事そのものに意味があり喜びがあり、そして力があるのだな~ などと思いつつアッと言う間に2日間の研修会は終わってしまった。
   事務局としては、こちらの不手際で同じ会場で開催する事は出来なかったが、皆さんに佐野のラーメンを食べて頂けた事と、上手い酒が飲めたことで良しとしよう!
   また皆さんお会いしましょう。何かまた集まれる機会が作れたら良いな~ なんて思う2日間でありました。
( 荒木 )
栃木のIPSは皆さんが積極的に参加されているのが、とても印象的でした。
研修中は、つかみどころのなく、モヤモヤされたと思います。
終了後、じわじわとIPSを味わってもらえているでしょうか?
日常の生活に戻ると、関係性を考える時間がない方が多いと思います。
そんな時に、お勧めなのがマインドフルネスです。1、2分やってみて下さい。
私は、それだけで関係性が少し変わった気がしました。
今回、栃木の皆さんと研修を出来た事が、私の財産になりそうです。ありがとうございました。
「IPSの2日間がもたらしたもの」
( らもこと垂水理栄 )
   今回のIPS研修の案内を見てどのような研修・体験になるのか想像がつかず興味を抱いた。
   日々仕事をする中で支援って?と自身に問う機会が増えていただけに、自分に新しい考え=新しい風を吹かせるナイスタイミング!と参加を決める。
   実際、IPS研修に参加する時間が増えるにつれて、その研修に参加している人たちと不思議なことにつながっていった。そして自分自身ともつながっていた。それは心地よい体験だった。
   素の自分と、素の相手が出会って会話を始めることの楽しさ・ドキドキ・不安・刺激・安心…があった。
   自分が自分であるから他者に出会って、そこから始まることがある。

   支援する役割を意識すると、会話しながら話の着地点を意識してそこを目指す自分がいることを知った。
   けれどその役割や理想の自分からはなれて、自分の考えや気持ちを相手に差し出すイメージで会話する⇒会話が思わぬ方向に進み、それが新鮮で楽しく、かつ相手に受け止められている安心感もあり何だか自由・・・そんなことを知ってしまった。
   より豊かなかかわりを築いていける方法の一つであると感じた。

   IPS研修のその後、会話をしていてふとIPSを思いだすと、その会話に意識を集中しつつ共にいることを楽しもうと思えるゆとりが生まれていて、嬉しくなった。
   やはりこの感覚は忘れたくないので、家の自分のスペースの壁にIPSを意識する言葉を書いて貼って目にする機会を増やしている。
   けれど今回のIPSは自分にとって始まりなんだとも思う。これからもかかわっていきたい。

   以上、IPSが私にもたらしたものであるが、ほかに・・・すごいな!!!と強く思ったのは、ピアルクラブの皆様の発言力でした。
私は気持ちや考えを言葉にするのに照れや恥ずかしさが出てすぐに気持ちを言えず時間がかかるのだが、自分の考えや思いを素直に語るカッコよさ、その反応の速さ、言葉の選び方、本当に素敵でした。そして皆様と話していて楽しかった~。
   いろんな方にも出会えて、豊かな研修となりました。

   参加させてくださった皆様ありがとうございました。
この記事はその4に続きます。

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その2

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その2です。
その1からの続きです。  この記事はその3その4へと続きます。


IPS特集 その2
IPS研修を終えて
( ピアルクラブSANO 事務局員 藤原貴尚 )
   今回の研修を通じて一番良かったのは自然に言葉が出てきたことです。あの場所はとにかくすごい安心感がありました。内容はとても深くて一日や二日で理解、実践できるものでなかったけど自分は見ている、聞いていることだけで物事を吸収するのが苦手なので、体感することを意識しました。そんな中で自分のことを説明しよう相手を理解しようとすればするほど、その場にある感情から遠ざかって行くような気がしました。自分の素の感情を出せたとき、相手の本音が聞けたとき、妙に納得してしまいましたね。なんか自分の立場とかしがらみとか考えて気を使ってるとき本当に話ってこじれていくもんなんですね。でも自分が感じられたのはここまで!納得した上でそれからお互いの新たな関係をどう作って行くのか?久野さんの演習を見ましたが、ピンとこなかったです。まるで最初からああなるシナリオがあったかのように、見事に今までと違う関係性が出来上がって驚きでした。その演習を体感できなかったのが俺の唯一悔やまれることですかね。でも今自分にどんな感情が沸き起こっているのか、それに加えて相手がどう感じてるのかを意識出来たらきっと自分にとってかなりの進歩になるのではないかと思ってます。最後に私がこの研修を楽しく過ごせたのはその場にいた人たちの温かさのお陰です。皆さん本当にありがとうございました。
佐野IPS研修の感想
( 久野恵理 )
二日間はあっという間でした。
温かさや思いやりが基調にあって、でも、言いたいことも言えてるような、心地よいスペースを感じました。一人ひとりの中ではもやもやする思いも、たぶんあっただろうけど。

研修でしたことで特に印象に残っているのは、自分の心の奥底の声を聴くというのは、容易ではないと実感したことです。例えば、誰かとの関係で、何か気にかかることがあったとき、「あの人がxxするからだ」とか「xxしないでほしい」とか「こうしてくれたらいいのに」というような表面にでている気持ちの奥に、どんな感情があって、どんな思いがあるのかは、自分でもすぐにはたどり着けないもののようです。すぐにその場で気づくのは至難の技なのですね。(いつも意識を向けるようにしていると、自分の心の奥の声が聴こえてくるようになるのだろうか?)その一方で、ロール(リアル?)プレイで、実際に経験した状況をたどって、そのときに感じていたであろう心の声を伝える演習をしたとき、その人の心の声は相手役を演じたこちらの心にぐっと響き、その人の姿が見え、いとおしささえ感じたような気がしました。こんなふうな会話を普段の生活のなかでしていたら、かなり違った人間関係が生まれて、違ったふうな現実が作り出されるのだろうなあと思います。

もう一つ、今回、特に際立って見えたのは、ピアルクラブの面々の絶妙なハーモニーでした。一人ひとりの旋律の味わいの深さだけでなく、響き合い方が絶妙なわけで。ピアルクラブ一座と一緒にまわる、全国IPS研修ツアーなどできたら楽しそうだなあ~。
佐野のIPS研修を振り返って
( ましー )
   自分がなにを感じているのか、その気持ちがどこから来るのか、本当はどうありたいのか。あるがままとはなにか、思い込みや、物事の評価を手放すとはどういうことか。
   2012年夏、初めて訪れた渡嘉敷島でぼくは、IPS宿泊研修の魔法のような数日間を過ごしていた。あれからまだ1年すら経っていないことにちょっぴり驚く。栃木に生まれ育ったぼくは、なぜだか沖縄に暮らしていて、この渡嘉敷の夜、その沖縄から栃木へ思いがけず小さな線が結ばれた。その線――そして縁を大切に育ててくれた仲間たちがいて、次の年の初春、ぼくは地元の栃木県で再度のIPS研修に参加する機会を与えてもらった。

 住んでいる沖縄のアパートを出る。バスとモノレールで空港へと向かう。2時間を超えるフライト。東京の刺すような冷たい風。実家へ向かう電車。その車内に見る人々の顔。
   いま自分がなにを感じているか。
   実家の部屋で夜を過ごし、父の車で佐野の研修会場へ。街並みや人。かつて見知った顔があり、まったく知らない風景がある。初日はまだ金曜日の平日で、ときどき気持ちが沖縄の職場へ飛んだりした。自分の心はたいていいつもなにかに囚われていて、晴ればれとした自由を感じることは滅多にないな、と感じる。変更のきかない過去に囚われたり、失敗するかも知れない明日の不安に囚われたり。
   少しナーバスなままに迎えた、研修の時間。違う場所で知り合った大切な人たちが、いま同じ空間にいて、お互いに言葉を伝え合っている。嬉しいと感じる自分を発見する。

 自分の心持ちや喜怒哀楽、その流動線みたいなものを客観的に眺めてみるという行為は、講師のえりさんが別の場で紹介している『WRAP(元気回復行動プラン)』の考え方とも、芯を同じくするものと思う。IPSではそこに他者が現れ、その関係性に特にフォーカスを当てていく。IPSを知ってから、生きることが少し楽になったと話す人たちが大勢いて、ぼくもやはりそう感じている。自分の気分を伝える、相手の声を受け止める。元来はシンプルであるはずのコミュニケーションンが、後付けの経験や置かれた役割、文化的背景といったさまざまな“思い込みのコンテクスト”によって、いびつにされていることを思い出す。

本当はたぶん、いとも簡単で当たり前のことだったのではないかと思う。ただ、その当たり前の時間というのは、多くの人たちにとって、きっとすごく短かったはずだ。

さて、とは言いながら、シンプルなコミュニケーションの方法をすっかり忘れてしまっているぼくなのだけれど、他者と繋がることが、実はけっこう嫌いではないというのを、自分では本当は知っていたりする。佐野の研修会で多くの人たちと再会し、また新しく出会い、そこで感じている気分というのは紛れもなくポジティブなそれだった。
   えりさんやこばちゃんから(えりさんとかこばちゃんとかいうのが、どういった人なのかというのは、たぶん他の誰かが紹介してくれていると思うので省きます)、「佐野は風土がもともと出来上がっている」ということを伝え聞いていて、「それがどういう意味だろう」と感じていたのが少しずつ氷解していくような過程もあった。
   また、印象的だったのは、特に『ピアルクラブ』のメンバーが、佐野やその事業所、スタッフ、自分たちについて自らいくらでも“良さ”を熱弁してくれるところで、しかもこれが自然に出てくる感じというのが、ちょっと羨ましいなぁと思った。彼らにとってはそれがシンプルで当たり前のことだからこそ、とても素敵だ。そして毎夜、カイハツさんたちと呑み交わしながら(カイハツさんが誰なのか、他の誰かが紹介してくれていると思うので省きます)、再び繋がったこの縁を、また次に向けてなんとしても大切にしていきたいと感じた。それはとても自分勝手な気分だけれど、いまはここでそう述べておきたい。

 2日間の研修のあと、母親の墓参りに行った。その帰り、父や祖父母と蕎麦を食べた。
   実家の近所を一人で歩いて、公園で、満開の梅の花を眺めた。同じように公園を散歩している親子連れがいて、年老いた夫婦がいた。心のなかの穏やかな気持ち
   この街を歩いたときにだけ、立ち返ることのできる自分がいることをあらためて知る。

この記事はその3その4に続きます。

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その1

IPS基礎研修in栃木 ということで、2日間の研修会が2013年3月15日(金)、16日(土)に栃木県佐野市で行われました。

NPO法人NECSTさんと「ブローニュの森」さんの共催です。
2012年7月にも社会福祉法人ブローニュの森さんの後援により、IPSの半日研修会が行われており、そのときの感想が掲載されたピアルクラブSANOさんの通信ピアサポートセンター ピアルクラブ SANO 不定期通信 第4号」も、以前紹介させていただきました。

今回も久野恵理さんを通じてこのブログへ転載してもよろしい記事をいただきましたので転載させていただきます!
皆様ありがとうございます。
皆様の感想を拝読して、私もいつかこちらで皆様とお会いしたい!と心から思いました。

たくさんのご感想がありましたので、記事を4分割させていただきます。
まずはその1から。  この記事はその2その3その4へと続きます。

IPS特集 その1

 去る3月15日・16日に佐野でIPS(インテンショナル・ピアサポート)2日間研修が行われました。皆さんの感想、提出順です。翌週辺りから、1日目の会場付近の城山公園で桜が咲き始めました。

IPS2日間研修に参加して
( ピアルクラブSANO 廣田真一 )
   去る3月15(金)・16(土)に佐野でIPS2日間研修が行われた。2日間とも春らしい天気だった。研修の準備から一悶着ありましたけどね。手違いで?2日目の会場が同じ所を押さえられませんでした。海発さんあれほど12月1日(土)に会場まで足を運んだ方がいいですよって言ったのに、いいやネットで予約できるから大丈夫だ!と自信満々!ちなみに僕はその日東京で研修でした。結局ネットで予約できなかったとのこと。週明けに会場にいってみると、6日まではネットで予約できず、直接行くか、電話予約のみとのこと。海発さん!15日はあいているが16日はふさがっているとのこと。急きょ別の会場へ行くもこちらも1番狭い会議室しかあいてないとのこと。海発さん!!結局1日目と2日目で会場が違ってしまった。でも、久野さんを始め、小林さん、荒木さん、クロコさんに久々にお会い出来るということで、とても楽しみにしていた。

当日、結局30人もの人が集まりました。IPSのベースって僕のイメージでは、まずありのままの自分を受容し、ありのままの相手を尊重することから始まるのだと思います。それと、価値観を押し付けないこと。IPS研修をやってからずっと「開かれたスペース」「着地点」「可能性」について考えていました。実際に開かれたスペースを作りたければ、心に開かれたスペースを作っておかなければならず、これは容易なことではないけれど、心に開かれたスペースを作れれば、相手にも、そして自分にもゆとりが生まれると思う。そして、ある検定を受けようとしている利用者さんがいるのだが、いつも接する時まず受験ありきで関わってきてしまった様に思う。それは本人が決めることなのに、受験するという「着地点」を前提で話を進めてきてしまった。本人が納得のうえだったら、受験しないという選択肢もありだと思う。いろんな選択肢があってそこから本人が考えた選択、いろんな可能性があっていいと思う。最後に可能性、特に開かれた可能性。先入観を横に置けばいろんな可能性が見えてくる。答えは1つじゃない。なんかこう、自分ら精神障がい者って、専門職の人が敷いたレールの上を歩かされてきた気がする。あなたはこうだからこれをやりなさい、あなたにはこれは無理よ、と。そういうのから自由でありたいですね。自由だったらたくさんの可能性がでてくる。最近可能性って言葉が好きなんですよ。無限の可能性って言うと、ちょっと語弊があるけど、自分にはいろんな可能性が秘めてると思ってます。可能性を信じてこれからも頑張って生きたいです。

PS.1日目の飲みと2日目の懇親会楽しかったです。

IPS二日間研修
( ピアルクラブ 事務局員 田村正彦 )
   3月15,16日の(金)(土)と佐野においてIPS研修がおこなわれました。会場には30名くらいの参加者が沖縄から関東の方が集まり、会場は熱気に包まれました。一日目はまず最初に自己紹介が一人一人行われました。指名とかではなく自己申告の自己紹介。いくつか出された項目に沿って行われたので随分と時間がかかりましたがウォーミングアップになったようです。そのあとにIPSの本題に入りました。“マインドフルネス”という瞑想のようなことをしました。自分は心が静かだったことを今でもはっきりと覚えています。緊張していたことも忘れてリラックスしている自分に気がつきました。これからの研修が楽しみになりました。研修はグループワークが中心になっていました。グループワークの人数はその時によって異なりました。興味深かったのは一枚の写真からストーリーを作りその後6人くらいのグループになって、その一人一人が作ったストーリーをまとめて一つの物語を作る、というグループワークでした。一人一人のストーリーが主体性をもったもので、それを尊重しあい物語を共同作業で作り上げていくのです。とても楽しいグループワークでした。その出来上がった物語を全員の前でグループごとに発表しました。それぞれのグループで個性が出て大変盛り上がりました。二日目で印象に残ったのは“家のたとえ”というテーマのグループワークでした。それは一人の人を家にたとえて考えてみるというものでした。家には部屋や窓、地下室などがあり、その家はその人のこれまで経験してきたことで形造られている。人を家にたとえるものの見方は新鮮でした。そして地下室から見える誰かの完璧な庭。私はその庭を作った人は大変な努力をしてきて苦労した末に得たお金でその庭を作り上げたのではないかと考えました。努力の結晶であるその庭を私も是非みてみたいと思います。最後にロールプレイが行われました。久野さんが話し手になったり聞き手になったりして展開されました。その中でも久野さんと女性のやり取りで、相手を思いやり相手の立場になって話をすれば、その気持ちは相手に通じてその相手は変わるのだなと思いました。そのやり取りが終わると会場からは自然と拍手がおこりました。二日間の研修はこれで終わりになってしました。あっという間の二日間でした。私はこの研修を受けるまで主体性についてこれほど深く考えたことはありませんし、まだ明確な答えが出たわけではありません。しかし自分なりに考えてこの研修を受けたことを無駄にしないで今後に生かしていけたらと思いました。その後の懇親会はとても楽しくそこではIPS研修の修了証書も頂きました。久野さん、小林さん、荒木さんありがとうございました。
2度目のIPS研修in佐野
( ピアルクラブSANO 事務局員 渡辺真江 )
   去年のIPS研修は1日だったが、今回の研修は2日間。前回が予想以上に楽しかったので、もうワクワクでいどんだ。案の定いきなり楽しかった!ロールプレイの時間が多く、退屈の“た”の字も、眠気の“ね”の字もなかったね。もう、頭フル回転で、お昼ご飯のお弁当が足りなくて・・・。ブドウ糖ぶち込みたかった位。練乳が必需品?

で、今回楽しくも難しかったのは“主体性”対“主体性”。傾聴に似ているがちと違う。よく、“聞き上手は好かれる”って言うけど、これはそれより段違いに上級編。これね~、身に付けたら、同性・異性関係なく人気うなぎ上り間違いなし!悟りも開けるかもね!詐欺にも引っかからないね。逆に、詐欺できちゃうかもしれない。←そんな事しそうな人いなかったから、ご安心を。

“着地点を定めない会話”っていうのも面白かった。これ、自分にかなりの余裕がないと難しい。研修の全てが、心を開いて余裕ももって、ならではの会話テクニック。何としてもマスターしたい。

あと、昨日・今日に会った人に心を開くって、なかなか無い体験だった。
   面白いね~。楽しいね~。

2日目のお昼ご飯はラーメンで、大盛りにしてスープまで全部飲んじゃう次第。でもやっぱりちょっと足りなかった。頭使うと、おなか空くんだね!私あんまり頭使わないから、知らなかったよ!!おまけに、頭かゆくなった。当日もっと寒かったら、頭から湯気出てたかもしれん。でも、まぁ、知恵熱と鼻血出なかったから、まだいか。

“開かれたスペース”というのが1日目からの終始のテーマ。そして、ロールプレイを繰り返す度に生まれる“もやもや”。だがしかし、もやもやしたままでもいい、というではないか!ホッとするというか、さらにもやもやするというか。私達はいつの間にか、あれ、それ、これ、どれ、と、毎日が決断の連続。それを、まぁいいじゃない、と許される。なんというか、口から毒気がポワ~ンと出る感じ。
   もやもやポワ~ン。

そして、皆が感想を述べ、『ありがとうございました』とクローズ。拍手パチパチパチ!!

やっぱり今回も参加できてヨカッタ!IPSって、研修して“はい、終わり。お疲れ様でした”ってシロモノじゃあない。もっとジワジワと繰り返して身に付く&学ぶモノだね。私の寿命、単純に考えて後30~40年あるはず。こうなったら、なんとか寿命までに身に付けて、天国で人気者になってやろうじゃないか!

そしてそしてそして~打ち上げ&懇親会はしゃぶしゃぶ店!肉&酒~(=^▽^=)豚肉と豚肉と豚肉と、梅酒と梅酒と梅酒と~~\(^o^)/話も弾む弾む!講師の久野さんとも語らせていただく。ありがとうございました!!普段ノンアルコールを強いられてた若林さんも当日は酒解禁!陽気に酔っぱらう。裸踊りでもしないかな~、と思っていたが、有り得ない話だった。それどころか、酔っぱらいつつ幹事をこなしていたのだった!お疲れ様でした。廣田クンも事前からの色々ありつつの準備。ありがとう!

皆様、今回は、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした!また、是非,宜しくお願い致しますm(__)m

この記事はその2その3その4に続きます。