Tuesday, December 17, 2013

矢が花に変わる こころの交流 講演会・ワークショップ 2013年11月 (1)

11月に、「『矢が花にかわる』こころの交流 講演会・ワークショップ」が行われました。2013年11月29日(金)に講演会、その後5日間ワークショップが11月30日(土)~12月4日(水)に東京で開催されました。
今回の催しは、IPSとは銘打ってはおらず、「人に本来備わっている、慈しみの気持ちの土壌を耕し、慈しみに根ざした、こころの出会いと交流のあり方を、ともに学び、試してみます。」というもので、ジェントルティーチングを学んだスティーブン・ポクリントン(Stephen Pocklington)氏に案内役になっていただいたものです。

この講演会とワークショップに参加して、自分にもいろいろな感想があり、きちんとまとめてアップしたい、と思っているものの、そうこうしているうちにどんどん日にちが経ってしまうので、まずは、このブログに掲載してもよい、と教えていただいた感想からご紹介させていただこうと思います!
11月30日から昨日までの学びの時間…今、感じていることを自分で自分の内面を追い掛ける感覚…
どんどん、どんどどん、いっぱい対話したくて、主体的に参加出来た最幸の世界・空間でした♪
本当にここに来れて良かった、幸せ・嬉しさで胸が熱くなった初めての経験!!
そんなことを感じれたのは、居続けてくださった、「人へ放つ矢・自分へ放つ矢・人から放たれる矢…そんなものにきちんと向き合い、愛に変えていきたい…」など、今を変えたい方々が居てくれたからなのかな〜と、おこがましくも思っております。そこには、愛が溢れていて安心と安全が漂っていて、安心して身を委ねることが出来ました!
やっぱり、人が好きだな♪
学びの時間をつくってくださった、スティーブン・久野さん、通訳をしてくださったゆっきぃさん、事務局の皆さん、受付の皆さん、携わってくださったみなさまに感謝です。ありがとうございました。
翌日から日常の空間に帰り、わたしが属している空間では、コンパッション修行中の身だな〜…と心がひりひりしました…(涙)
よっぺ
そして、クロネコクロコさんも参加しての感想を書いたブログをご紹介して良いとのことで、「矢が花にかわる に参加してみて。」↓も!
http://kuronekokuroko.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html

よっぺさま、クロネコクロコさま、ありがとうございます!

Friday, November 29, 2013

IPS研修の三日間 in 熊本 の参加者からのご紹介

11月に、IPSの研修会が熊本で開催されました(熊本3日間基礎研修)!2013年11月22(金)~11月24日(日)の3日間です。

そのときのご様子を、参加者の中村敏さんがお送りくださいました。このブログでご紹介してもよろしいとのことなのでここで共有させていただきます!

中村さんは、「試練の」三日間、と書かれていて、久野さんとのやりとりなどをご紹介くださっています。
中村さん、どうもありがとうございました!

皆様のご感想もいつでもお待ちしております。

「IPS研修(試練)の三日間 in 熊本」中村敏



以下、書いていただいたものをそのまま。
「IPS研修(試練)の三日間 in 熊本 中村敏」
初日は胸がふくらみドキドキしながら、みんなより早く会場へ行き、研修の準備をしていました。
段々みんなが集まってきて、席にすわり始めました。
すると久野さんの席に小柄な女の人がすわっていたので、「ちょっと、そこ久野さんのすわる所よ!」と言おうとしたその人が久野恵理さんでした。その時はまだこれから始まる試練の三日間が待ち受けていることを誰も知るよしもありませんでした。
一日目、特に僕の心にひびいたのは慈しみという言葉でした。
普段聞きなれないその言葉に興味を持ちました。
「そんな、人を慈しむ心なんて俺にあるはずがない!」そう思ったのですが、話が進むにつれ、実はこの僕の心の中に他人を慈しむ心があったんだという事に「自分はまだすてたもんじゃない!」「この場所にみんなといっしょに居ていいんだ!」と思えた瞬間でした。
そしてこの会が普通の会ではない事を感じ始めました・・・・。

二日目になり、段々苦しくなり、その上「居心地の悪さにとどまり感情を味わう」という修行のような事をしました。
久野さんと二人で組んで実践してみました。
実は久野さんは人の気分を悪くするのがうまいんです!
それも学んでみようと思いました。
「この人、性格ほんとは悪いんじゃないの?」そう久野さんに言った時の久野さんの笑顔が忘れられません。
確かに居心地の悪さを感じました。ただ普段そこからどうやって逃れようかと必死にもがいている自分が見えてきました。味わってみたらいかりの感情を感じました。その感情を相手にぶつける事によってよけい相手との関係を悪化させる事が分かりました。実際その日の夜、妻と口論になり、感情的になった時「はっ」としました。「よし!この時だ!」そう思い一日目に体験した「めい想」をしました。すると僕の気持ちの中に自分を正当化させるだけではなく、「おまえは違う!違うんだ!」と相手を否定している事に「あ~そうだ!僕と妻は単純に違うんだ・・・・」そう思えたとき感情も落ち着きました。
これが二日目の研修の成果でした。

さて、三日目に入りかなり疲れ気味の人が見えてきました。
僕はというと何か久野さんに洗脳されたような、だまされているような、マインドコントロールされているような状態になっていました。それでもみんなにこにこしてわきあいあいとしていました。
久野さんが話し始めるまでは・・・・・・。
三日目は「パワーに巻き込まれた会話」を実際ロールプレイをしてみました。
感想は「おもしろかった!」「みんなの見方も!」「事の展開も!」
何か自分の中の古い固定観念がくずれてゆき、新しいものに出会っている「今」を感じました。
生みの苦しみとはまさにこの事!
何で今まで大事な自分そして人を労わっていなかったんだろう。
そしてその労わろうとする気持ちこそ自分と人をつなぐ大事なものなんだ!と思いました。
人がいとおしい!そして自分がいとおしい!
いつのまにかそんな感情が心を満たしていました。
   人ってそんなにまんざらでもないなぁ・・・・・・・。

久野さんありがとう!今度はお手やわらかに・・・・

Wednesday, November 27, 2013

鹿児島での(IPS研修会)3日間の感想のブログのご紹介

IPSの鹿児島研修2013が2013年11月17日(日)(1日研修)と、18日(月)・19日(火)に(2日間研修)ありました!

そのときの様子をクロネコクロコさんがご自身のブログにあげていらっしゃって、ご紹介してもよろしいとのことなのでここで共有させていただきます!

鹿児島ではドラムセッションがあったようで、これまた興味深いです。
鹿児島でのIPSの研修会はどんなだったのだろう?とか、誰かの感じたことや体験したことを教えていただけるのは大変ありがたいです。クロネコクロコさん、ありがとうございました!

「IPS(意図的なピアサポート)鹿児島での3日間の感想」はこちら↓
http://kuronekokuroko.blogspot.jp/2013/11/ips3.html

Monday, November 18, 2013

IPS研修会 (三重) 2013年11月 継続研修 in 三重

2013年11月8日(金)~9日(土)に、三重県津市でIntentional Peer Support (意図的なピアサポート:IPS) の2日間研修会(継続研修 in 三重)がありました。

今回は、スタッフ含めて25名ほどで集まり、学び合いました。
この研修は継続研修という名前ではありましたが、何回目かのご参加の方もいれば、初めてご参加の方もいらっしゃり、互いに学んだ2日間だったと思います。


今回、この研修会を企画してくださった事業のブログ、「私たち、ピアです」にも、この研修会の報告↓が詳しく載っています!
http://mcnpeer.blogspot.jp/2013/11/ips-in.html
私たち、ピアです

この研修会にご参加された方々から、このIPSを考えるブログへ写真付きで掲載させていただくことのご了承を得ましたので、宮本の個人的な感想とともに掲載させていただきます。

この二日間研修会でのテーマは、私個人的には「慈しみ(自分へも他者へも)」と「感情を味わうこと」だったかなぁ、と思っております。

初日(11月8日金)、慈しみと、主体と主体の関係性について話し合いました。その中で、ある見方として、茨木のり子さんの「倚りかからず」が紹介されました。
研修の後、茨木のり子さんのほかの詩(「自分の感受性くらい」などもまた読み返し、主体でいることについてや関係性について考えていなかった時に読んだ時とはまた違った発見があったように感じました。

また、初日の午後、2人組になって「いい関係」について話し合う時間や、3人組でのロールプレイがありました。IPSの練習をすることができるのもうれしいのですが、一緒に演習をさせていただいた相手の方のことをもっと知ることが出来た気がして、うれしい時間でした。

二日目の「パワーの攻防から抜け出す」ロールプレイ1
二日目(11月9日土)は、「ものの見方、受け取り方」です。
同じことを聞いても、人によって受け取り方が違うこと、その相手に対する自分の思いがあるかないかによっても受け取り方やついつい出てきてしまう反応が違うことなどを実感しました。

その後で、感情を味わう演習をしました。3人組になって、何か自分が反応してしまいそうなことを言われた時に自分の中に起きる感情を味わうという演習です。
感情を感じているとき、特に自分にとって感じたくない感情の時には、反射的にその感情から逃げたくなってしまうのですが、その感情をただただ味わって、しばらくじっとしていると、その感情がすーっと消えていくのを感じました。
私達のグループでは、それを感じ、これは感じていたい感情でもそうなのだろうか?と試してみました。感じていたいような喜ばしい感情でも、じーっと感じていたら、どうなったでしょう。これは、是非皆様もやってみていただけたらと思います。

二日目の「パワーの攻防から抜け出す」ロールプレイ2
その後、パワーに巻き込まれた(あるいは巻き込まれそうな場面)でのロールプレイ(上の2枚の写真)を行い、研修は終了となりました。

自分の感情を味わうことと、自分にも相手にも慈しみを持つことで、相手にとっての経験にも目、耳あるいは心を傾けられるのかな、と感じ、そうすることで、次の対話が変わってくるように感じました。

今回も、いつものように、あっという間の2日間でした。

三重では、これまで、2012年8月の3日間研修2013年2月の2日間研修「IPS継続研修~深める~」2013年8月の2日間研修「当事者と協働する支援者のためのワークショップ」が開催されています。
この2年間で4回もIPS研修が開催されていること、継続することの力強さを感じると共に、いつも研修のご準備をしてくださっている三重の皆様に深く感謝しております。

また、研修にご参加くださったり、さまざまな形で関係してくださった皆様、本当にどうもありがとうございました。

Wednesday, November 6, 2013

わたしの当事者研究 (メッセージのご紹介)

IPSのワークブックを読んだ感想(8/12付のブログ)やお互いに支えあう関係を目指すことについてのメッセージ(8/15付のブログ)をお寄せいただいた中村敏(なかむらさとる)さんから当事者研究について文章をお送りいただきました!
前回同様、お名前も文章も、何かもブログにどうぞ掲載してくださいとのことでしたので掲載させていただきます。中村さん、どうもありがとうございます!

「私の当事者研究 中村敏の場合」




一部抜粋させていただきます↓
だから当事者研究とはあらかじめ存在するものではありません。
むしろ自分自身でも知らなかった自分に出会うこと、自分自身の新しい助け方を知ることが大事な事だと思います。
そして病気の回復をじゃましているのは病気そのものではなく、自分が本当に回復する為に必要なものを見過ごしている場合があるんだと思います。それを模索し、捜すんです。
自分らしさを取り戻し、一人の人間として責任を持ち、再び社会へ入っていくんです。

中村さん、どうもありがとうございました。このように、社会の中で、あるいは社会や世界についてお考えになっていることなどを共有していただけること、とてもうれしく有難いです。

当事者研究は、私自身は詳しくないのですが、IPSで知り合う方々にも取り組んでいらっしゃる方が何人もいらっしゃいます。
中村さんも書いていらっしゃいますが、「病気の回復をじゃましているのは病気そのものではなく」というところ、「ひとりの人間として」、「単なる問題解決の枠をこえて」など、当事者研究についてももっと知りたいなぁと思わされました。

これを読んでいらっしゃる皆様からも、何かお気づきの点などありましたら教えていただけたらうれしいです。

Tuesday, September 17, 2013

IPS研修会 (三重)2013年8月 支援者向け基礎研修 

2013年8月23日(金)~24日(土)に、三重県津市でIntentional Peer Support (意図的なピアサポート:IPS) の2日間研修会がありました。
今回の研修会は、「当事者と協働する支援者のためのワークショップ」ということで、“支援する側-される側という関係の枠組みから一旦離れ、IPSで意図するような、どちらもが学びに開かれた、新鮮な出会いを感じるところから始めてみよう”という2日間でした。

(三重の「私達、ピアです」にもこの研修会の報告↓が載っています!
http://mcnpeer.blogspot.jp/2013/09/ips.html

IPS研修会ご報告も兼ねて、研修会の感想などを書かせていただきますが、これらはこの場にいた私宮本有紀の個人的な感想です。参加された皆様、ご感想などあればお寄せいただけたら大変うれしいです!
研修会にご参加されていた方から写真撮影とブログ掲載のご許可をいただきましたので写真もあわせてご紹介いたします。


今回の研修会のテーマは、「慈しむ」ということだったように思います。

初日。
学びの場を作ることとか、IPSと大銀河の話などをしました。
そして、どうしても役割を演じてしまう自分などについて話し合いました。
そして、自分を慈しむこと、感情に気づくこと、マインドフルネスに取り組んでみました。

二日目。
ロールプレイや話し合いをさらにしました。
主体と主体の関係について、感情を味わうことについて、ストーリーについてなどです。



今回の研修会では、自分が病棟で働いていた頃のことなどをいろいろと思い出し、自分ももっと違う関係を築けたに違いないのに、と、悲しかったり切なかったりといった感情も出てきました。
とはいえ、下を向いたり後ろを見たりしてばかりいるのではなく、これからどうやってさらに自分が変わっていくか、どうやって関係を変えていくか、をもっともっと考えよう、とも思いました。
そして、自分のことも周りの人のことも「慈しむ」ということについてもうちょっと意識したいな、と思いました。

ご参加くださった皆様、ご準備や当日の運営などさまざまにご尽力いただいた皆様、本当にどうもありがとうございました。

そうだそうだ!三重では、2013年11月8日(金)~9日(土)にもIPSの継続研修が開催されます。
http://intentionalpeersupport.jp/mie2013-3/
三重も本当にアツい!です。

Thursday, August 15, 2013

お互いに支えあう関係を目差す事 (メッセージのご紹介)

IPSのワークブックを読んだことや感想などをお電話くださり、8/12付のブログでご紹介させていただいた中村さんから文章をお送りいただきました!
お名前も文章も、何もかも全てこちらのブログにどうぞ掲載してください、とのことでしたので、掲載させていただきます!中村さんどうもありがとうございます!

中村さとるさんは、熊本で当事者研究に取り組んだり、プログラムを立ち上げたり、いろいろな人の前でご自身のご経験をお話したりされているとのことで、今回、いろいろなところでお話されたりしているという文章をお送りくださいました。

これらの文章は、ご自身で書かれたイラスト(ご自身の状況を描かれたもの)も含め、A4の紙にぎっしりと20枚あり、全てをここに掲載するととても長くなってしまうので、中村さんにご相談し、頂いた文章の中で、特にIPSに関連する部分を抜粋して、このブログ内に転載させていただくことにしました。

中村さんの文章はどこの部分もとても貴重なもので、私が独り占めしているのはもったいないのと、中村さんも読みたい人使いたい人には誰でもどんどん使って欲しいとのことでしたので、全文をpdfで読めるようにさせていただきました。(全文へのリンクは末尾に)

以下に、中村さとるさんからお送りいただいた文章のうちの一部を転載させていただきます。
(今回抜粋させていただいた部分はA4で4枚分にあたるもので、画像としての公開もOKとのことなので、4枚を一枚の画像に入れ込んでみました。↓)
最後に

あなたは与えられるだけの人ではありませんか?
今思えば精神病患者は自分の問題に関することだけに没頭するようにしむけられているように思えてしょうがありません。
病院では医者や看護師または医りょう関係者からの一方的なサービスを口を大きく開けてただ与えられることをまっているいわゆる受け身な治りょうを受けている人が多くいるように思えます。
従来の精神病患者にはお互いに助け合ったり誰かを助けたりする事をあまり必要とされていないように思えます。これは問題です。ただ一方的に受ける又は与えられるだけの関係は自信を無くしていくばかりではなく、自分が持っている可能性を断ってしまう原因になっていると僕は思います。
僕が言いたいのは「必要とし、必要とされる」「受けとる事が出来、与える事が出来る」人間関係こそが重視されるべきだと思います。要は自分にも人と関わり合い、助ける側にも立てる可能性をもっているという事です。それによって自信を持つ事が大切な事だと思うし、そこから社会参加への一歩を踏み出すんだと僕は思います。
なぜなら社会は持ちつ持たれつの関係が成り立っているからです。
だから持ちつ持たれつの関係こそが僕達に求められているんだと僕は思います。

あなたは与えられているばかりの人ではありませんか?
私も以前はそうでした。カウンセラーに困っている事を一方的に話しているだけでしたし、依存していたようにも思えます。当時の事を思い起こせば地域で孤立して暮らしていたように思えます。
でも本当は人と関わりと持ちたかったし、社会の一員になりたかった、もしくは社会に参加したいという気持ちが強くありました。
町の区役の係も回ってきたのですが妻に引き受けてもらっていたというのが本音です。

IPSに出会い援助を一方的に受けとったり一方的に与えたりする関係ではなくお互いに支えあう関係を目差す事を学び私は変わりました。
今、僕は地域で役員を引き受け、分からない事があれば近所の人にすぐにきいて助け合いながら生活しています。
又こちらからも近所の人にあいさつや声をかけたり、時にはぐちや困っている事を相談に乗ったりもします。
近所の人のぐちを聞けばそれ程僕の悩みが特別なものではないと気づいたし、ぐちを聞く中で精神病がどうとかではなく、人間関係を持ちつ持たれつという支点で見るようになりました。
今は近所の人に対してそれ程壁は高くなく、一方的な関係でもない事が僕なりにIPSで学んだ人との関わり方の成果です。
最後に

僕は家が欲しいとか、いい車に乗りたいとか多くを望んでいるわけではありません。
友達や仲間が欲しい、仕事がしたい、そんな人として当り前の幸せが欲しいだけです。
そして今に満足していると言えばうそになります。
その為に当事者研究を用いて少しでも生き辛さを改善したいと思っています。
今、精神的な病は確実に理解される病気へと向かっています。
20年前、精神障がい者はタバコとジュースさえあれば幸せだと押しつけられていた思い出があります。
今、精神障がい者は、一人の人間として当り前の幸せを与えられる時代となりました。
みなさん僕が怖いですか?危険人物に見えますか?
みなさんの心の中の偏見を正しく認識してもらう為、今日私はみなさんの前に立ちました。
中村さとるさん、本当にどうもありがとうございました。

みなさま
中村さんから全て公開OKといただいた文章全文はこちら↓にあります。
https://docs.google.com/file/d/0B_BJ_k6I6rAbZ2pIQk9YSHhnek0/edit?usp=sharing

中村さんが感じてらしたこと、今感じていらっしゃることなどを分けていただけたこと、とても感謝しております。中村さんからいただいた文章を読んでいる間、打ち込んでいる間も、ずっと心に何かが強く響いていました。どうもありがとうございました。

皆様
いただいた文章やメッセージを、私だけが独り占めしないように、皆さんとも分かち合えたら、と思っておりますが、どのような方法での分かち合い方がよいか模索中です。お気づきの点などがありましたら、どんなことでも教えていただければと思います。

Wednesday, August 14, 2013

からびな学習会IPSワークショップ IPSをたっぷり学ぶ in 北海道 報告書

いただいてから何ヶ月もたってしまいましたが、2013年3月に行われた北海道でのIPSワークショップおよび合宿の報告と、全国のIPSの勉強会の情報などの載っている報告書(リーフレット)をいただきましたので、ここでご紹介させていただきます。
「インテンショナル・ピアサポート 学びの生まれるコミュニケーション」 2013/3/8,9,10 からびな学習会IPSワークショップ IPSをたっぷり学ぶ in 北海道 報告書 です。
リーフレット表紙
IPSの北海道での研修会(コミュネット楽創地域ネットワーク委員会さんによるこの研修会のご案内はこちら●、このブログでのワークショップ報告はこちら●、合宿報告はこちら●)の報告と、それらに参加した方の感想等の載っている、ご覧のように美しいリーフレットです。
一番後ろに各地のさまざまなIPS勉強会のリストもついていて、コンパクトにいろいろなものが詰まっていて、素敵だなぁ、と思いました。
発行者NPO法人コミュネット楽創さんです。どうもありがとうございました!
札幌でのIPSワークショップと、IPSをたっぷり学ぶ合宿の様子も
各地のさまざまなIPS勉強会

Monday, August 12, 2013

IPSのワークブックを読んだ方からのメッセージ

IPS(意図的なピアサポート)のワークブックというものがあります(詳細は末尾に)。そのワークブックの窓口を私(宮本有紀)がしているのですが、このワークブックを読まれた方からお電話をいただきました。

IPSを読んで、自分にあてはまるもの、思い当たることばかりだった。これを読んで、自分の癖や習慣があることに気づいたし、それを変えていける、変わっていこうかなーと思う。

(どこでIPSに出会ったのか?)自分はもともとは、WRAPの関係でこのIPSに出会って、これだと思ったんです。

自分はこれまで、一方的に人を助けたり、ということをしてきてしまったが、そうすると相手は自信をなくしていくばかりだった。
例えば先生(医師やカウンセラー、看護師)たちは、お互いに励まし合って助け合いなさいなんて言わない、自分たちはいつでも先生の言葉を待っていて、そして、自分のことをさらけ出さなければいけないと思ってしまうくせがあった。自分のことを先生にさらけ出すだけでなく、近所の人にまでさらけ出さなければいけないと思っていたところもあった。
当時のことを思い起こせば、自分ではできないと思って、地域の仕事も家族に引き受けてもらったりもしていた。

だけど、今、IPSと出会い、一方的に助けられるばかりじゃなくて、人間は、お互いに支えあう関係で、助けあいながら生きていけるんだとわかった。自分も近所の人に挨拶をしたりするようになったし、近所の人の愚痴や困っていることなども聞いたりするようになり、そうしたら、自分の悩みが特別なものではないということがわかった。病気に関わらず、人というのは、持ちつ持たれつ、お互いに助けあいながら生きていくものだ、ということを学んだ。

精神病患者というのは、自分の問題に没頭するように仕向けられていたり、受け身で治療を受けていたり、与えられるばかりと感じることがあるが、それは、自分の持っている力、持っている可能性を絶ってしまうことにつながっていると思う。病院に行くと、私たちは力がない、と思ってしまいがちだけれど、そう思ってしまったら、本当は力があるのに、もったいない。私達にも人と関わりあったり、人を助けたりできる、自信を持とう、と思う。

自分は当事者研究にも取り組んでいて、そこにIPSを導入しはじめている。先日も、ある集まりで「あなたは与えられているばかりの人ではありませんか?」から話をはじめてみた。これはね、IPSのワークブックに書いてあったことなんだけどね。でも、その話をしたら、うんうん、って頷いてくれる人たちが大勢いたんですよ。

とのことでした。

このようなお話をお聞きできて私はとてもうれしく、IPSブログにもお聞きしたことを書いてよろしいかお聞きしたところ、ご快諾いただきました。ナカムラさん、どうもありがとうございます!!!
電話でお話しながらメモを取らせていただいたため、お話いただいたことの半分もここに記載できていないのが残念ですが、私が教えていただいたことが他の方に少しでも伝わったらうれしいです。

IPSのワークブックについて:
IPSのワークブックの原版は “Intentional Peer Support: An Alternative Approach
というもので、Shery Mead さんのShery Mead Consulting のウェブサイトから入手可能(価格:35ドル)です。このワークブックを久野恵理さんが翻訳された日本語版を、小冊子7冊にしてあります(1冊500円、7冊セットだと3,000円)。

Wednesday, June 26, 2013

松本IPS 3日間 (2013年6月)

2013年6月8日(土)から10日(月)に松本でIPSの研修会(松本IPS 3日間)が行われました。

松本での研修会に参加された方々の感想と写真をお寄せ頂きました!参加者の方のご了承を得ているとのこと、榊さん、皆さん、本当にどうもありがとうございます。

ご様子を教えていただけること、とてもとてもうれしくありがたいです。これからもどうぞよろしくお願いいたします!


松本IPS3日間研修の感想
 かるあ。

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IPS研修を受け今の自分を手にしたらちっぽけだった。

わたしは、「体調」が良い悪いで人とのつながりが
切れるとこにいました、いますかな?

リカバリーのために色々取り入れ、試し、実践し、

でも結局体調が悪いとお断りするしかない、自分が存在している。

そこにはわたしの気持ちは伝わるはずもなく、断ったという事実のみ
が存在することになっていた。

事前にスペースを作り、丁寧な断り方も存在するのかもと思っていますが、

そんなゆとり、あったか?と自問自答してしまう始末w

ごめんなさい、悪かったね、すいません、

どれもわたしを下に置いてしまう言葉のようで、でもそれを口にしないと
居心地が悪くなるわたし。

下に置かない言葉があるのかと今この瞬間悩むわたし。

今回の研修を受けて自分の限界を再認識し、再度学びの場に出るために
体力作りとこころのゆとりをと思うとこです。

参加者の○ス氏のように体力作りをしていきたい。いいですね水泳。
あの引き締まった感じを服の上からでも見て取れる感じ・・・

え、いいなーて思っただけです。それ以上の興味は・・・w
考え方とか学びに対する意欲は真似したいかな。

ただ一点心がけたのは「発言しなければならない」という思い込みを取り払うこと。

ひとつでも多く発言できた方がいいに「決まっている」これも思い込みかな。

この辺を意識し脇に置いてみなさんの発言を聞いていました。

そうすると、どの発言でもかならず、考えることがあり、感じるものがありました。
Max頭は回転していて、一日回るのでくらくらするぐらい。

わたしの体がわかったことは3日間集中講座は腰が砕けるぐらい、脳みそも体力も
使うということがわかりました。

ありがとう、久野さん、さかきさん。
そしてわたしと出会ってくれた人みなさんありがとう。

元気をわけてもらった感じで、こころが暖かい。
すんです
1週間疲労困憊です。今日は入浴施設にいって、疲労回復してきました。もとのすんにもどりました。
私が感じたのは、心に浮かんだものを、素直にだすことで、人とよりうまくいくんだ、ということだと思いました。
久野さん言葉ですが
自分の気持ちを偽らないで、相手への慈しみを持ち、本当のことをいう。

私も共感します。
この、久野さんの言葉すごく大事だと思います。
なかなか、言えないですけど本当の事、
私も、意外と本当のことを言って誤解を受けたり、避けられたりすることがあります。
それは、その人の事を良く知らないで、物事を言うからだと思っています。
IPS研修はそこのところを、やっているのだと思っています。
伝えるのがへただだったり、相手への、かってな気遣いをして、お互いうまくいかなくなってしまうのかな?
誰が悪いのではなく、ずれていってしまう、

こんな人類を誰が作ったのか?面白いっていえば面白いけど、めんどくさいなー、と思っています。
なんだかよくわからないことを、言っているかもしれませんが、すごく、疲れたけど1週間何もやる気がしなかったけれど、父ちゃんにまんま作ってもらった。
久野さん久野さんの言葉かってに、使ってごめん、でも、私もそう思うから、日々。
私の思っている事、感じていたこと、IPSにあったです。
皆さんご苦労様でした、私もご苦労様でした。
2日目のかつ丼うまかった。
本当は中座したくなかったけど、どうしてもかつ丼だった。

火曜日通所したら、やせたとか?前髪降ろしたとか?
何か感じが変わったみたいです。
何も私自身痩せてもいないけど前髪前から降ろしていたけど、
心がかわると、感じ方も変わるのね。
こんばんは。
連絡が大変遅くなり、申し訳ありませんでした。
先日の研修では大変お世話になりました。すぐにしゅーまんやたきさんに連絡をしました。
あれから、生活の中で実践しています。実践していると、いろんなことに気づきます。自分のくせに気づき苦しく感じることもありますが、気付いたことで出来ることも見えるし、相手と対話ができるようになってくると、よしっ!と思います。
常にどんなときも対話をするチャンスがあり、そのチャンスを掴むためにはそのときそのときの瞬間を大事にしないといけないんだなぁということに気付きました。
でも少しずつまた殻にこもってしまいそうになり、そのことに気付いて自分を開いていく、ということを繰り返しています。自分の状態に気付くと、苦しい反面楽にもなるなぁと感じます。
また研修があったら行きたいな!と思っています。
ちぃ
おさと

今回の研修に参加してどうでしたか?→→→良かった!!!です、の一言です。何回参加しても気づきがあります。

無限の発見があります。

  • 現実は、自分が作っているものなんだなぁ・・・と感じました。

自分が見たこと、聞いたこと、言われたこと、教えられたこと、感じたこと、経験したこと、想像したこと・・・etc.

それら色々なことに、色々を通して作り上げられた自分の価値観や、思い込みが加わって出来上がっている私の現実。

                            
  • 囚われも、思い込みも悪いことじゃない。 

囚われている自分、思い込んでいる自分に気が付いていたけれど、気づけば気づくほど、そんな自分が嫌だった。

今回は、少し認めることができました。少しずつ認めていこうと思っている自分に気が付きました。

                           
  • 主体と主体について。学んでいきたいです。
  • またまた「自分」を知った時間でした。 
  • なんとも言えない開かれた空間。その時の自分をそのまま受け入れてくれていました。あの空間を作ってくれた皆さんに「ありがとう!」
松本研修会の感想
なおちゃん
  研修会、何かを得たいという思いで参加しました。
主体的に自分の感情を言うことって本当に訓練が必要だと感じました。会話をするときにいつも、相手の感情に焦点を当てることで、自分の感情は会話の最中に感じとれていない自分を発見しました。
自分の感情はいつも後回し、会話が終わってから振り返って出てくる感情に、いつも振り回されてきたように思います。
大きな発見ができたと感謝しています。乗り越えたい課題が発見できた事は大きな収穫でした。
 集まってこられた方々の年齢も性も立場も異なっていて、感性が豊かで、個性もあって
楽しい時間でした。
 東京に戻ってからも、研修会を振り返りながら会話をする様に、ちょこっとづつやってみています。
面白い集まりがあるときはお誘いください。ただいまフリターなので・・・
IPSありがとうございました。
榊さんが身近に感じられます。久野さん、榊さんを初め皆さんありがとう。
その後1週間疲れ果てました。サウナに行ってようやく回復
閉じ込めえられた感情。言葉に出来ない感情。
以前何度か襲い掛かってきた不安発作、その正体はぶざまな自分と「みじめさだった」と狂気の中気づきました。
一人狭い部屋でこらえていました。
その当時顔見知りになった帝京大学の医療相談室のワーカーを朝一番で尋ねテーブルを挟んで泣きましたほとんど言葉にならない号泣
遠い記憶をたどると当時づっと「針のむしろ」の上で暮らしていたと気づいていました、そんな針のむしろを出ることが怖かった、居心地がいいはづがありませんが、、、
イタリアの精神科病院を廃止したフランコ・バザーリアの言葉に「人間は理性を受け入れているように狂気も受け入れるべきだ」
ピアってなあに。同じような体験をした仲間
最近精神疾患からのリカバリーモデルが(WRAP,IPS,ベてるの家の当事者研究)狂気の体験のない方々の技法として広がっているように思います
一人間として
研修の3日目おさとさんとのロールプレーで私は自分の感情の在りかをうまく語れなかった。
何度も何度も家をリフォームしてきたのに
感情の表出はいまだ得意ではないようです。


開かれた会話で今日を生きようと思います。
IPSは引きつづいて深めたいと思います。

おざわ
松本でのIPS研修で、私が学んだことは、「学ぶということ」だと、振り返って思っています。

今まで何回か、ワークショップや、講演会へ行って沢山の皆さんと学びの機会を頂いていました。

今までに学びが、無かったという訳では有りませんが、今回の研修では、特に、「学ぶということ」にとても、手応えがあったように感じます。
今までの私は、「学んでいるつもり…」で、心から学ぼうという謙虚な姿勢に欠けていたと思います。
発表している人の話を最後まで聞いて吟味する、人からの助言に素直に耳を傾ける、ちょっと情けない自分も受け入れ、そんな自分を皆にも照れくさいけど見せてみる…、これらって、なかなか出来てるようで日常でできていない。

プライドや余計なもの、が邪魔をして「素」の自分って、なかなか普段、出てこない。

今回、初めて「素」の自分でやってみた気がする…すると…学ぶ事がとても多かった。

私の中で、多分人生初、「学ぶということ」を実感出来た今回の研修でした。

最後に。
信頼出来る関係性に基づき出来た、今回の経験。

今回携わってくれた皆さんに、感謝しております。
ありがとうございます。
6月8日~10日、松本にてIPS3日間研修が行われました。
参加者数14名。うち長野県内からは6名の方が参加されました。

今回の研修で僕にとって新しかったトピックとして「主体と主体」「コンパッション」「パターンの力動」がありました。
個人的には、この研修で「主体」というものがわからなくなりました。現在、「主体」というものを探している毎日です。

僕は、今回の研修が何度目になるかわからないくらい参加してきましたが、毎回新たなことに出会うのがIPS研修の面白さだと思っています。

今回は、初めての事務局と講師というふたつの立場を経験できたことも大きな収穫だったと思います。正直なところ、すごく大変だったのですが。
次回は、もう少しスマートにできるものと思えています。

いずれ近いうちに再度、3日間研修を企画したいと考えています。

会場を手配して下さった小澤さんご夫婦、久野さん、参加されたみなさまに感謝いたしております。ありがとうございました。
また会いましょう。

榊康彦

Friday, May 24, 2013

IPS研修会(福岡) 2013年5月

2013年5月10日(金)~12日(日)に、福岡市でIntentional Peer Support(意図的なピアサポート:IPS)の3日間基礎研修がありましたのでご報告いたします。

研修会に参加された方から写真撮影とブログ掲載のご許可をいただきましたので、写真と共にご紹介いたします。感想や考えたことなどを書きますが、これらは全て、この場にいた私宮本有紀の個人的な視点です。

【初日(5/10金)】
学びに開かれた参加のために:
普段の自分が考えがちなこと、とりがちな行動も思い出されつつ、自分はどんなふうに参加したいのか、どんなふうでいたいのかを、ほかの皆さんの考えもお聞きしつつ考える時間となりました。
普段は自分がどういうことに居心地悪く感じるのかとか、自分はどうありたいのかに目を向けないままそれまでのパターンで過ごしている事がほとんどだと自分で思いました。


主体と主体の関係:自分が自分の主体でいる、というのは、一人でいるときにはたぶんそれほど意識されないけれども、他の人との関わりがあってこそ生じるものなのだと感じました。また、自分が自分の主体でいる、ということもとても大事だけれど、相手が相手の主体でいることもとても大事。自分の主体が脅かされる状況を考えていると、あるある、そういうこと!って思うこともたくさんあるけれども、自分が主体でいること、相手をどうこうしようとしないことで、主体と主体の関係を作っていけるような気がしました。

写真からストーリーを創る、話を聞いている時のこころの動きに気付く、お互いのストーリーを聴いてみる:グループで話しあったり、ロールプレイをしたり。相手に良い気持ちになって欲しいと思ってしまいがちな傾向を改めて実感させられた。。。

ロールプレイ(1)
ロールプレイ(2)
【2日目(5/11土)】
環境からどんな影響を受けてきたか、家のたとえ、2つのストーリー:自分の見方は、これまでの環境からさまざまな影響を受けてきていること、同じ自分でもいる場所によって見える光景、考え方は違うこと、自分が他者を見たときに、その人が今どのようなものを見ているか、どのように見えているかはわからない。たとえば悲惨な風景を映し出す映像ばかりを見てその地を想像するととても悲惨な生活だけれども、その地にも喜びもあり楽しみもあり、というような例が自分にはわかりやすく感じられました。

自動的にしている反応のパターンに気付く:ロールプレイ。自分で一拍置けると自動的な反応ではない反応をできそう。責められているという思いに捕らわれるとそこに焦点を当てて言い訳しちゃいそうなので、責められているというところから抜けだして相手にとっては何が何が大事なのか、どのような思いなのかに視点を移せると良さそう。それにしても自分のパターンをはずすのは難しい。。。
【3日目(5/12日)】
マインドフルネス:三日間毎日マインドフルネスをしてきたけれど、日常の中にもこのような静けさを持てる瞬間があれば、心のありようが変わってくるように思われます。

現実について、巻き込まれる力:お互いがお互いの現実を作っている。

学びに開かれた関係、自分のパートを付け持つ:そもそも自分の気持ちに気づいていないことも多いこと、理路整然と言われるよりも相手の思いを語ってもらえると全然受け取る気持ちが違うことなどを感じました。

【3日間を通じて】
まず、本当に本当に居心地の良い会場でした。窓が大きくて広々としていて。また、この時期の福岡市はとても居心地の良い気温で、綺麗な花がたくさん咲いていて、環境から受ける影響をここでも感じました。
IPSについて、そして、他の人の経験や見方を自分の見方で判断してしまわないこと、自分の気持ちにも気づいていること、自分の枠組みから離れてみることなどに今後も取り組みたいと感じた3日間でした。

参加者の皆さんともっともっとお話したかった!そんな気持ちになった、とてもあたたかい研修でした。
ご準備くださった磯田さん、どうもありがとうございました。

あの場にいらした皆様、本当にどうもありがとうございました。また今後共どうぞよろしくお願いをいたします。

Tuesday, April 23, 2013

IPS研修の感想(2013年3月栃木)

栃木で2013年3月に行われたIPS研修会についての感想をまた一つお寄せいただきました!
これまでも栃木の研修からはこんな通信あんな通信をお寄せいただいています。
栃木、アツい。素敵。

こちらでお名前も含め紹介しても良いとのことで、みちさん、本当にどうもありがとうございます!

IPSに触れてどうだった、どう感じたなど共有していただけるのはとてもありがたいです。以下に紹介させていただきます!

IPS基礎研修@佐野に参加して
下平美智代(みち)

 3月15日、16日と栃木県佐野市でIPS(意図的ピアサポート)の基礎研修を受けました。
 初日は、参加して楽しかったし良かったけれど、「何が良かったのか」自分でもよくわかりませんでした。
 二日間の研修では、写真の人物の様子からその人物にまつわるストーリーを創ったり、ロールプレイをしたり、マインドフルネス瞑想法をしたり、「主体性」について話し合ったりと様々なセッションがありました。ロールプレイでは、今の「関係性」のなかで私の「主体性」を見つめ、知り、次に意図的に行動を選択していくことを試し、違う行動をとったら自分の「気持ち」はどう変化するのかを知るというプロセスを体験することができました。ロールプレイは「ふりをすること」であるにも関わらず、気持ちも、体感覚的にも、あたかもそれがほんとうにそうなっているかのように変化することがたいへん興味深かったです。また、他者との関わりの中で自分のなかに自動的な反応として起こってくる価値判断や分析をあえて保留にして、話しを聴く、というセッションがありました。これは一見難しいように感じられましたが、ロールプレイで体験してみてからは、こういうふうにすると、聴く方も話す方も、徐々にその人らしさが現れ、より自然でいられるのかもしれないと思うようになりました。
 今振り返ると、このIPS研修では、私は楽に「素(す)」の自分でいることができた気がします。社会人になると自分の役割と自己を同一視してしまうということはよくあることだと思いますが、社会的役割(例えば職業)と自己とを同一視した人同士の関わりと、「素」の人同士の関わりは、質的に全く異なるものになるように思います。IPS研修では、ほとんどの参加者が、「素」のその人でいるような感じがして、それがとても嬉しく、心地良く感じられました。セッションが進むにつれ、そうなっていったのか、それとも参加者のみなさんがもともと、自分らしさを素直に出す人の集まりだったのかはわかりませんけれど・・・。
 「素」の自分でいることからくる感覚なのか、「素」の自分と「素」のその人との関係性のなかで生まれる感覚なのか、今もってはっきりとはわかりませんが、最終日、「なんかこの感じいいなあ~。何だろう・・・」と思っていました。久しく味わっていないような、それでいて、遠い記憶には残っているような感覚。初日に、リピーター参加の誰かが「何か懐かしい感じがある」と言っていました。初参加の私にはそのときには意味がわかりませんでしたが、帰宅後に振り返って、「この感覚のことを言っていたのかもしれない」と思いました。
 そして、この研修ではファシリテータの久野さん、コバさん、荒木さんにたいへんお世話になりました。このお三方は、情報を与え過ぎず、でも必要なことは知らせてくれ、そして気づくのを助けてくれたと思います。それまで、私は「自分を変えなくては」と思っていました。しかし、私が望んでいたことは、自分を変えるというよりも、自分の行動や言動を「素」の自分にフィットする方へ変えるということだったのだと気づきました。「素」の自分に「フィットしている/していない」のセンサーは「気持ち」です。気持ちがワクワクしていたり、温かくなったりしていれば、それはフィットしているということで、憂鬱で、重くて、キリキリしていて、悲しい気持ちがしたら、それはフィットしていないということです。
 あれから1月ほどたちましたが、「マインドフルネス」を続けています。そして私の生活にはちょっとしたうれしい変化が起きています。またぜひIPS研修に参加したいと思っています。佐野で出会ったみなさんとまたどこかでお会いすることもあるのかな、と楽しみです。
 ありがとうございました。
みちさんどうもありがとうございました!

皆様からのIPSにまつわる(あるいはこのブログに対しても!)さまざまなご意見ご感想、お待ちしております!

Thursday, April 18, 2013

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その4

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その4です。
その1その2その3からの続きです。


IPS特集 その4
IPS研修に参加して
( 若林 )
   前回行われたIPS研修は都合により参加できず、今回初めての参加となりました。IPSとはどのようなものなのか、期待半分不安半分で当日を迎えました。
   2日間の研修を通して私が感じたことは・・・
  • 相手の思いを受け入れ、自分の思いを相手に伝える。お互いの関係性が変化していく可能性を信じていくこと。
  • 相談場面での対応の仕方が、解決の着地点を決めてやりとりを行っていると感じた。
  • 今までの自分の環境や人と関わる時の自分のパターンを振り返る時間であった。

   日々の業務や生活に追われる中で、今自分がどのような気持ちでいるのか、どのようなことにとらわれているのかという事に気付かずにいる事が多いように思います。
今回の研修ではそのようなことや人との関係性について、自分と向き合う時間を持つことができました。そのような時間は意識しないとなかなか持てないなと改めて感じています。
   今、研修を振り返り、IPSとは何かを考えたときに、どのように表現したらよいかわからないというのが正直なところです。また時間が経って研修に参加したら、今回とは違った感じ方をするのではないかと思います。
   そのような機会があることを楽しみに・・・。
栃木IPS研修
( こば )
2日間、みなさんと一緒の場に居させてもらえたこと、ありがとうございました。年齢や経験にかかわらず、自分をさらけ出して研修に臨む方々の姿に触発されて、私自身も多くの学びを得ることができました。しかも、本当に楽しみながら!佐野の文化が築き上げられてきた所以を聞くと、IPSがすーっと溶け込んでいったことも、不思議がない事なんだというのを改めて感じました。
   今回の研修後、主体性とは何か、環境とは何かという事をつらつらと考えています。空気を読むことが大事だとされる文化は、いつ頃から主流になったのでしょうか?
自分にとって大事なことを自分で決める。そんな当たり前の事が出来なくなったのは、いつからだろうと。私のIPSの旅路は、自分を見つめ直す機会・・、というとカッコいいですが、現実には自分のドロっとしたところを垣間見て、もやっとする、の連続(笑)。そんな旅路を一緒に歩める仲間がまた増えた!というのが、本当にうれしいんです。
   廣田さん、海発さん、研修開催までにはご足労頂いたことと思います。その熱意に感謝いたします。本当にありがとうございました。今度佐野に伺うときは、主体的な娘を連れていちご狩り(とちおとめね!)だなと、心に決めています。またその時は、お世話になります!よろしくお願いしまーす!

編集長の一人編集後記 

佐野のIPS研修参加の皆様、改めてお疲れ様でした。そして原稿を寄せて下さった皆様、本当にありがとうございました。ピアルクラブSANOを代表しまして、厚く御礼申し上げます。久野さんが研修中、「IPSは相手のリカバリーは考えていないかもしれない」と言ったことの真意は「相手をリカバリーさせようという下心をもたない」ということだそうです。今度は合宿で?3日間研修を佐野でやりたいですね、海発さん!また佐野で会いましょう(^O^)/
( おしん )


通信号外の転載は以上です。
皆様感想を転載させてくださり、どうもありがとうございました!

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その3

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その3です。
その1その2からの続きです。  この記事はその4へと続きます。


IPS特集 その3
IPS研修について
( 社会福祉法人ブローニュの森 海発規夫 )
   先月の15日と16日の2日間でIPS研修を、佐野で開く事が出来た。県外からも参加される方もいらっしゃり、とても楽しい時間を過ごす事が出来た。
   事務局を担当した私は、前泊組との交流会を含め2日間飲み続け、最終日はアルコール性うつ状態!またやってしまった。この年になってから酒を飲みハシャイダ後は必ずお釣りがくる。分かっちゃいるけど辞められない。だって気分が良いんだもん。
   IPS研修会を共に体験すると妙に「開かれた気分」になる。楽しくなる。これが人が本来持っている「出会い」の喜びかも?
   久野先生の「IPSでは相手のリカバリーを目標にしていない。」との一言でIPSの奥深さを感じたのでありました。本来、人と人が関わり出会う事そのものに意味があり喜びがあり、そして力があるのだな~ などと思いつつアッと言う間に2日間の研修会は終わってしまった。
   事務局としては、こちらの不手際で同じ会場で開催する事は出来なかったが、皆さんに佐野のラーメンを食べて頂けた事と、上手い酒が飲めたことで良しとしよう!
   また皆さんお会いしましょう。何かまた集まれる機会が作れたら良いな~ なんて思う2日間でありました。
( 荒木 )
栃木のIPSは皆さんが積極的に参加されているのが、とても印象的でした。
研修中は、つかみどころのなく、モヤモヤされたと思います。
終了後、じわじわとIPSを味わってもらえているでしょうか?
日常の生活に戻ると、関係性を考える時間がない方が多いと思います。
そんな時に、お勧めなのがマインドフルネスです。1、2分やってみて下さい。
私は、それだけで関係性が少し変わった気がしました。
今回、栃木の皆さんと研修を出来た事が、私の財産になりそうです。ありがとうございました。
「IPSの2日間がもたらしたもの」
( らもこと垂水理栄 )
   今回のIPS研修の案内を見てどのような研修・体験になるのか想像がつかず興味を抱いた。
   日々仕事をする中で支援って?と自身に問う機会が増えていただけに、自分に新しい考え=新しい風を吹かせるナイスタイミング!と参加を決める。
   実際、IPS研修に参加する時間が増えるにつれて、その研修に参加している人たちと不思議なことにつながっていった。そして自分自身ともつながっていた。それは心地よい体験だった。
   素の自分と、素の相手が出会って会話を始めることの楽しさ・ドキドキ・不安・刺激・安心…があった。
   自分が自分であるから他者に出会って、そこから始まることがある。

   支援する役割を意識すると、会話しながら話の着地点を意識してそこを目指す自分がいることを知った。
   けれどその役割や理想の自分からはなれて、自分の考えや気持ちを相手に差し出すイメージで会話する⇒会話が思わぬ方向に進み、それが新鮮で楽しく、かつ相手に受け止められている安心感もあり何だか自由・・・そんなことを知ってしまった。
   より豊かなかかわりを築いていける方法の一つであると感じた。

   IPS研修のその後、会話をしていてふとIPSを思いだすと、その会話に意識を集中しつつ共にいることを楽しもうと思えるゆとりが生まれていて、嬉しくなった。
   やはりこの感覚は忘れたくないので、家の自分のスペースの壁にIPSを意識する言葉を書いて貼って目にする機会を増やしている。
   けれど今回のIPSは自分にとって始まりなんだとも思う。これからもかかわっていきたい。

   以上、IPSが私にもたらしたものであるが、ほかに・・・すごいな!!!と強く思ったのは、ピアルクラブの皆様の発言力でした。
私は気持ちや考えを言葉にするのに照れや恥ずかしさが出てすぐに気持ちを言えず時間がかかるのだが、自分の考えや思いを素直に語るカッコよさ、その反応の速さ、言葉の選び方、本当に素敵でした。そして皆様と話していて楽しかった~。
   いろんな方にも出会えて、豊かな研修となりました。

   参加させてくださった皆様ありがとうございました。
この記事はその4に続きます。

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その2

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)の感想その2です。
その1からの続きです。  この記事はその3その4へと続きます。


IPS特集 その2
IPS研修を終えて
( ピアルクラブSANO 事務局員 藤原貴尚 )
   今回の研修を通じて一番良かったのは自然に言葉が出てきたことです。あの場所はとにかくすごい安心感がありました。内容はとても深くて一日や二日で理解、実践できるものでなかったけど自分は見ている、聞いていることだけで物事を吸収するのが苦手なので、体感することを意識しました。そんな中で自分のことを説明しよう相手を理解しようとすればするほど、その場にある感情から遠ざかって行くような気がしました。自分の素の感情を出せたとき、相手の本音が聞けたとき、妙に納得してしまいましたね。なんか自分の立場とかしがらみとか考えて気を使ってるとき本当に話ってこじれていくもんなんですね。でも自分が感じられたのはここまで!納得した上でそれからお互いの新たな関係をどう作って行くのか?久野さんの演習を見ましたが、ピンとこなかったです。まるで最初からああなるシナリオがあったかのように、見事に今までと違う関係性が出来上がって驚きでした。その演習を体感できなかったのが俺の唯一悔やまれることですかね。でも今自分にどんな感情が沸き起こっているのか、それに加えて相手がどう感じてるのかを意識出来たらきっと自分にとってかなりの進歩になるのではないかと思ってます。最後に私がこの研修を楽しく過ごせたのはその場にいた人たちの温かさのお陰です。皆さん本当にありがとうございました。
佐野IPS研修の感想
( 久野恵理 )
二日間はあっという間でした。
温かさや思いやりが基調にあって、でも、言いたいことも言えてるような、心地よいスペースを感じました。一人ひとりの中ではもやもやする思いも、たぶんあっただろうけど。

研修でしたことで特に印象に残っているのは、自分の心の奥底の声を聴くというのは、容易ではないと実感したことです。例えば、誰かとの関係で、何か気にかかることがあったとき、「あの人がxxするからだ」とか「xxしないでほしい」とか「こうしてくれたらいいのに」というような表面にでている気持ちの奥に、どんな感情があって、どんな思いがあるのかは、自分でもすぐにはたどり着けないもののようです。すぐにその場で気づくのは至難の技なのですね。(いつも意識を向けるようにしていると、自分の心の奥の声が聴こえてくるようになるのだろうか?)その一方で、ロール(リアル?)プレイで、実際に経験した状況をたどって、そのときに感じていたであろう心の声を伝える演習をしたとき、その人の心の声は相手役を演じたこちらの心にぐっと響き、その人の姿が見え、いとおしささえ感じたような気がしました。こんなふうな会話を普段の生活のなかでしていたら、かなり違った人間関係が生まれて、違ったふうな現実が作り出されるのだろうなあと思います。

もう一つ、今回、特に際立って見えたのは、ピアルクラブの面々の絶妙なハーモニーでした。一人ひとりの旋律の味わいの深さだけでなく、響き合い方が絶妙なわけで。ピアルクラブ一座と一緒にまわる、全国IPS研修ツアーなどできたら楽しそうだなあ~。
佐野のIPS研修を振り返って
( ましー )
   自分がなにを感じているのか、その気持ちがどこから来るのか、本当はどうありたいのか。あるがままとはなにか、思い込みや、物事の評価を手放すとはどういうことか。
   2012年夏、初めて訪れた渡嘉敷島でぼくは、IPS宿泊研修の魔法のような数日間を過ごしていた。あれからまだ1年すら経っていないことにちょっぴり驚く。栃木に生まれ育ったぼくは、なぜだか沖縄に暮らしていて、この渡嘉敷の夜、その沖縄から栃木へ思いがけず小さな線が結ばれた。その線――そして縁を大切に育ててくれた仲間たちがいて、次の年の初春、ぼくは地元の栃木県で再度のIPS研修に参加する機会を与えてもらった。

 住んでいる沖縄のアパートを出る。バスとモノレールで空港へと向かう。2時間を超えるフライト。東京の刺すような冷たい風。実家へ向かう電車。その車内に見る人々の顔。
   いま自分がなにを感じているか。
   実家の部屋で夜を過ごし、父の車で佐野の研修会場へ。街並みや人。かつて見知った顔があり、まったく知らない風景がある。初日はまだ金曜日の平日で、ときどき気持ちが沖縄の職場へ飛んだりした。自分の心はたいていいつもなにかに囚われていて、晴ればれとした自由を感じることは滅多にないな、と感じる。変更のきかない過去に囚われたり、失敗するかも知れない明日の不安に囚われたり。
   少しナーバスなままに迎えた、研修の時間。違う場所で知り合った大切な人たちが、いま同じ空間にいて、お互いに言葉を伝え合っている。嬉しいと感じる自分を発見する。

 自分の心持ちや喜怒哀楽、その流動線みたいなものを客観的に眺めてみるという行為は、講師のえりさんが別の場で紹介している『WRAP(元気回復行動プラン)』の考え方とも、芯を同じくするものと思う。IPSではそこに他者が現れ、その関係性に特にフォーカスを当てていく。IPSを知ってから、生きることが少し楽になったと話す人たちが大勢いて、ぼくもやはりそう感じている。自分の気分を伝える、相手の声を受け止める。元来はシンプルであるはずのコミュニケーションンが、後付けの経験や置かれた役割、文化的背景といったさまざまな“思い込みのコンテクスト”によって、いびつにされていることを思い出す。

本当はたぶん、いとも簡単で当たり前のことだったのではないかと思う。ただ、その当たり前の時間というのは、多くの人たちにとって、きっとすごく短かったはずだ。

さて、とは言いながら、シンプルなコミュニケーションの方法をすっかり忘れてしまっているぼくなのだけれど、他者と繋がることが、実はけっこう嫌いではないというのを、自分では本当は知っていたりする。佐野の研修会で多くの人たちと再会し、また新しく出会い、そこで感じている気分というのは紛れもなくポジティブなそれだった。
   えりさんやこばちゃんから(えりさんとかこばちゃんとかいうのが、どういった人なのかというのは、たぶん他の誰かが紹介してくれていると思うので省きます)、「佐野は風土がもともと出来上がっている」ということを伝え聞いていて、「それがどういう意味だろう」と感じていたのが少しずつ氷解していくような過程もあった。
   また、印象的だったのは、特に『ピアルクラブ』のメンバーが、佐野やその事業所、スタッフ、自分たちについて自らいくらでも“良さ”を熱弁してくれるところで、しかもこれが自然に出てくる感じというのが、ちょっと羨ましいなぁと思った。彼らにとってはそれがシンプルで当たり前のことだからこそ、とても素敵だ。そして毎夜、カイハツさんたちと呑み交わしながら(カイハツさんが誰なのか、他の誰かが紹介してくれていると思うので省きます)、再び繋がったこの縁を、また次に向けてなんとしても大切にしていきたいと感じた。それはとても自分勝手な気分だけれど、いまはここでそう述べておきたい。

 2日間の研修のあと、母親の墓参りに行った。その帰り、父や祖父母と蕎麦を食べた。
   実家の近所を一人で歩いて、公園で、満開の梅の花を眺めた。同じように公園を散歩している親子連れがいて、年老いた夫婦がいた。心のなかの穏やかな気持ち
   この街を歩いたときにだけ、立ち返ることのできる自分がいることをあらためて知る。

この記事はその3その4に続きます。

IPS基礎研修in栃木(2013年3月)通信 その1

IPS基礎研修in栃木 ということで、2日間の研修会が2013年3月15日(金)、16日(土)に栃木県佐野市で行われました。

NPO法人NECSTさんと「ブローニュの森」さんの共催です。
2012年7月にも社会福祉法人ブローニュの森さんの後援により、IPSの半日研修会が行われており、そのときの感想が掲載されたピアルクラブSANOさんの通信ピアサポートセンター ピアルクラブ SANO 不定期通信 第4号」も、以前紹介させていただきました。

今回も久野恵理さんを通じてこのブログへ転載してもよろしい記事をいただきましたので転載させていただきます!
皆様ありがとうございます。
皆様の感想を拝読して、私もいつかこちらで皆様とお会いしたい!と心から思いました。

たくさんのご感想がありましたので、記事を4分割させていただきます。
まずはその1から。  この記事はその2その3その4へと続きます。

IPS特集 その1

 去る3月15日・16日に佐野でIPS(インテンショナル・ピアサポート)2日間研修が行われました。皆さんの感想、提出順です。翌週辺りから、1日目の会場付近の城山公園で桜が咲き始めました。

IPS2日間研修に参加して
( ピアルクラブSANO 廣田真一 )
   去る3月15(金)・16(土)に佐野でIPS2日間研修が行われた。2日間とも春らしい天気だった。研修の準備から一悶着ありましたけどね。手違いで?2日目の会場が同じ所を押さえられませんでした。海発さんあれほど12月1日(土)に会場まで足を運んだ方がいいですよって言ったのに、いいやネットで予約できるから大丈夫だ!と自信満々!ちなみに僕はその日東京で研修でした。結局ネットで予約できなかったとのこと。週明けに会場にいってみると、6日まではネットで予約できず、直接行くか、電話予約のみとのこと。海発さん!15日はあいているが16日はふさがっているとのこと。急きょ別の会場へ行くもこちらも1番狭い会議室しかあいてないとのこと。海発さん!!結局1日目と2日目で会場が違ってしまった。でも、久野さんを始め、小林さん、荒木さん、クロコさんに久々にお会い出来るということで、とても楽しみにしていた。

当日、結局30人もの人が集まりました。IPSのベースって僕のイメージでは、まずありのままの自分を受容し、ありのままの相手を尊重することから始まるのだと思います。それと、価値観を押し付けないこと。IPS研修をやってからずっと「開かれたスペース」「着地点」「可能性」について考えていました。実際に開かれたスペースを作りたければ、心に開かれたスペースを作っておかなければならず、これは容易なことではないけれど、心に開かれたスペースを作れれば、相手にも、そして自分にもゆとりが生まれると思う。そして、ある検定を受けようとしている利用者さんがいるのだが、いつも接する時まず受験ありきで関わってきてしまった様に思う。それは本人が決めることなのに、受験するという「着地点」を前提で話を進めてきてしまった。本人が納得のうえだったら、受験しないという選択肢もありだと思う。いろんな選択肢があってそこから本人が考えた選択、いろんな可能性があっていいと思う。最後に可能性、特に開かれた可能性。先入観を横に置けばいろんな可能性が見えてくる。答えは1つじゃない。なんかこう、自分ら精神障がい者って、専門職の人が敷いたレールの上を歩かされてきた気がする。あなたはこうだからこれをやりなさい、あなたにはこれは無理よ、と。そういうのから自由でありたいですね。自由だったらたくさんの可能性がでてくる。最近可能性って言葉が好きなんですよ。無限の可能性って言うと、ちょっと語弊があるけど、自分にはいろんな可能性が秘めてると思ってます。可能性を信じてこれからも頑張って生きたいです。

PS.1日目の飲みと2日目の懇親会楽しかったです。

IPS二日間研修
( ピアルクラブ 事務局員 田村正彦 )
   3月15,16日の(金)(土)と佐野においてIPS研修がおこなわれました。会場には30名くらいの参加者が沖縄から関東の方が集まり、会場は熱気に包まれました。一日目はまず最初に自己紹介が一人一人行われました。指名とかではなく自己申告の自己紹介。いくつか出された項目に沿って行われたので随分と時間がかかりましたがウォーミングアップになったようです。そのあとにIPSの本題に入りました。“マインドフルネス”という瞑想のようなことをしました。自分は心が静かだったことを今でもはっきりと覚えています。緊張していたことも忘れてリラックスしている自分に気がつきました。これからの研修が楽しみになりました。研修はグループワークが中心になっていました。グループワークの人数はその時によって異なりました。興味深かったのは一枚の写真からストーリーを作りその後6人くらいのグループになって、その一人一人が作ったストーリーをまとめて一つの物語を作る、というグループワークでした。一人一人のストーリーが主体性をもったもので、それを尊重しあい物語を共同作業で作り上げていくのです。とても楽しいグループワークでした。その出来上がった物語を全員の前でグループごとに発表しました。それぞれのグループで個性が出て大変盛り上がりました。二日目で印象に残ったのは“家のたとえ”というテーマのグループワークでした。それは一人の人を家にたとえて考えてみるというものでした。家には部屋や窓、地下室などがあり、その家はその人のこれまで経験してきたことで形造られている。人を家にたとえるものの見方は新鮮でした。そして地下室から見える誰かの完璧な庭。私はその庭を作った人は大変な努力をしてきて苦労した末に得たお金でその庭を作り上げたのではないかと考えました。努力の結晶であるその庭を私も是非みてみたいと思います。最後にロールプレイが行われました。久野さんが話し手になったり聞き手になったりして展開されました。その中でも久野さんと女性のやり取りで、相手を思いやり相手の立場になって話をすれば、その気持ちは相手に通じてその相手は変わるのだなと思いました。そのやり取りが終わると会場からは自然と拍手がおこりました。二日間の研修はこれで終わりになってしました。あっという間の二日間でした。私はこの研修を受けるまで主体性についてこれほど深く考えたことはありませんし、まだ明確な答えが出たわけではありません。しかし自分なりに考えてこの研修を受けたことを無駄にしないで今後に生かしていけたらと思いました。その後の懇親会はとても楽しくそこではIPS研修の修了証書も頂きました。久野さん、小林さん、荒木さんありがとうございました。
2度目のIPS研修in佐野
( ピアルクラブSANO 事務局員 渡辺真江 )
   去年のIPS研修は1日だったが、今回の研修は2日間。前回が予想以上に楽しかったので、もうワクワクでいどんだ。案の定いきなり楽しかった!ロールプレイの時間が多く、退屈の“た”の字も、眠気の“ね”の字もなかったね。もう、頭フル回転で、お昼ご飯のお弁当が足りなくて・・・。ブドウ糖ぶち込みたかった位。練乳が必需品?

で、今回楽しくも難しかったのは“主体性”対“主体性”。傾聴に似ているがちと違う。よく、“聞き上手は好かれる”って言うけど、これはそれより段違いに上級編。これね~、身に付けたら、同性・異性関係なく人気うなぎ上り間違いなし!悟りも開けるかもね!詐欺にも引っかからないね。逆に、詐欺できちゃうかもしれない。←そんな事しそうな人いなかったから、ご安心を。

“着地点を定めない会話”っていうのも面白かった。これ、自分にかなりの余裕がないと難しい。研修の全てが、心を開いて余裕ももって、ならではの会話テクニック。何としてもマスターしたい。

あと、昨日・今日に会った人に心を開くって、なかなか無い体験だった。
   面白いね~。楽しいね~。

2日目のお昼ご飯はラーメンで、大盛りにしてスープまで全部飲んじゃう次第。でもやっぱりちょっと足りなかった。頭使うと、おなか空くんだね!私あんまり頭使わないから、知らなかったよ!!おまけに、頭かゆくなった。当日もっと寒かったら、頭から湯気出てたかもしれん。でも、まぁ、知恵熱と鼻血出なかったから、まだいか。

“開かれたスペース”というのが1日目からの終始のテーマ。そして、ロールプレイを繰り返す度に生まれる“もやもや”。だがしかし、もやもやしたままでもいい、というではないか!ホッとするというか、さらにもやもやするというか。私達はいつの間にか、あれ、それ、これ、どれ、と、毎日が決断の連続。それを、まぁいいじゃない、と許される。なんというか、口から毒気がポワ~ンと出る感じ。
   もやもやポワ~ン。

そして、皆が感想を述べ、『ありがとうございました』とクローズ。拍手パチパチパチ!!

やっぱり今回も参加できてヨカッタ!IPSって、研修して“はい、終わり。お疲れ様でした”ってシロモノじゃあない。もっとジワジワと繰り返して身に付く&学ぶモノだね。私の寿命、単純に考えて後30~40年あるはず。こうなったら、なんとか寿命までに身に付けて、天国で人気者になってやろうじゃないか!

そしてそしてそして~打ち上げ&懇親会はしゃぶしゃぶ店!肉&酒~(=^▽^=)豚肉と豚肉と豚肉と、梅酒と梅酒と梅酒と~~\(^o^)/話も弾む弾む!講師の久野さんとも語らせていただく。ありがとうございました!!普段ノンアルコールを強いられてた若林さんも当日は酒解禁!陽気に酔っぱらう。裸踊りでもしないかな~、と思っていたが、有り得ない話だった。それどころか、酔っぱらいつつ幹事をこなしていたのだった!お疲れ様でした。廣田クンも事前からの色々ありつつの準備。ありがとう!

皆様、今回は、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした!また、是非,宜しくお願い致しますm(__)m

この記事はその2その3その4に続きます。

Wednesday, March 27, 2013

京都でインタビュー

IPS (Intentional Peer Support) 「意図的なピアサポート」を考える取り組みの一環として、研修に参加されたことのある方々にインタビューを行なっています。先日京都でインタビューを行なってきました。

この取り組みでは、IPSを学んで気付いたことを大勢でのグループの話し合いの中でお聞かせいただいたり、3-5人程度のグループで話し合ったり、お一人にだけ聞いたり、といろいろさせていただいているのですが、今も試行錯誤中というか、暗中模索中であります。もっとグイグイーッと沢山インタビューを重ねて、方法を確定してジャジャジャー!ッと分析するとか、そういうのもありなんだろうと思うのですが、現時点ではガンガン行くというよりは、ゆっくり次のお話をお聞きしに行っている感じです。

これまで、インタビューについてブログで紹介したことはなかったのですが、こういう過程も公開していくことにも意味があると感じて、今回インタビューに参加してくださった方々のご許可をいただいて、こちらで紹介させていただきます。

インタビューの概要は、



インタビューはいつも、IPSの勉強会の会場で行わせていただいたり、喫茶店などの飲食店や貸し会議室など、できるだけ話のしやすそうな、さまざまな場所で行っていますが、今回は、京都のカフェの2階にある、この素敵なレンタルルームが見つかったため、こちらで実施させていただきました。このお部屋、京町家の2階にあり、静かで、下のカフェのメニューもいただけるんです。今回は、夕飯時の実施だったため、夕飯も食べちゃったりしながらお話をお聞きしました。



 

 

ご協力いただいたかわさま、さっちゃん、はなちゃん、そのさま、ありがとうございました。
お話をお伺いできたこともとてもうれしくありがたいですし、一緒にお話する中で、IPSについて私自身深まった部分がありました。

今回、どうしてIPSの研修に出ようと思ったのか、IPSの研修会に参加してどのような印象を受けたかなどについてもお聞きする中で、知らなかったストーリーをお聞きして自分の世界がさらにひらかれた気持ちになったり、同じ場にいて共有したことがらについて感じたことを話し合っていたときは、それぞれの見方を互いに出し合っている感じがしたと同時に、忘れていた自分の感情が思い出されたり、その時とはまた別の見方が自分の中で生まれたり、という経験をしました。同じ場にいても、受け取り方も感じ方も違う、そしてそれはまたどんどん変化していく、ということを実感し、他の人に見えているものは聞いてみなければわからないし、それから、たぶん会話をする中でもどんどんそれらは変化していくんだろうな、と感じました。これは、インタビューでもあったわけですが、なんでしょう、自分にとって貴重な時間でした。

皆様にお会いできたこと、インタビューでお会いできたこともそうなのですが、そもそも皆様と出会えたことに改めて感謝した時間でした。どうもありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

Sunday, March 17, 2013

IPS 合宿(小樽) 2013年3月

2013年3月9日(土)~10日(日)の2日間で、北海道の小樽でIntentional Peer Support (IPS)の合宿が行われました。

この合宿は、「IPSをたっぷり学ぶin北海道 ~楽しく学んで語り合いましょう~」と題した合宿で、北海道の方が多かったですが、道外からも全国各地から定員いっぱい(定員は24名)の方がご参加されました。

この合宿の前夜には、札幌でワークショップが行われ、そのワークショップに参加して、合宿にいらっしゃった方も合宿参加者の半分くらい(?)いらっしゃいました。

IPS合宿会場 小樽のペンション


合宿会場は雪深い小樽市でした。道外から参加した身からすると、雪だー!!と大興奮でした。

ブログに掲載することのご許可も得て、写真を撮影しましたので、写真も交えて合宿について簡単に報告させていただきます。ここに述べてあることは全て、私宮本有紀の個人的な感想です。

【一日目】
まずは宿にチェックイン。それからすぐに合宿参加の皆さんとチェックイン。
そのままの流れで主体的であることについて、ピアサポートについてなど、話し合いました。

その後、休憩や夕食をはさみ、夕食後は二つのグループに分かれて、IPSのロールプレイなどをするグループに私は参加しました。
こちらでは、まずは大グループで話をしたあと、さらに2つの小グループに分かれてロールプレイなどを行いました。

 

相手の話を聞きながら相手のことをとやかくしたくなる気持ちに気付いたり、響き合う感じを体感したりしながら、沢山練習しました。

その後、また皆で懇親し、温泉を楽しんだり、夜まで話し合ったり、合宿ならではの楽しい夜でした。

合宿解散前に集合写真を撮ろうと
【二日目】
北海道はこの日、暴風雪で、小樽地域も朝から天候がすぐれず、合宿解散予定のお昼頃はますます天気が崩れるだろうとの予報で、合宿は急遽、朝食後に解散となりました。事務局の方がさまざまな情報からこの解散時刻の繰り上げを決断してくださったのですが、これがまさにすばらしい判断で、ご参加された皆さまがそれぞれの地域へ道路などが閉鎖される前にお帰りになることができたとのことでした。
すばらしい!
こういった行事の予定を途中で変更することには、大変な勇気がいると思うのですが、情報を収集し、参加者の安全を考えて決断をしてくださったこと、大川さん、ほんださん、本当にありがとうございました。

そして、小樽から札幌方面経由で帰る組で集まれる人たちだけで、札幌に場所を移し、合宿後の続きの会が行われました。

 

ここでも、小グループに分かれての練習などを行いました。たとえば、(自分について)困っていることや心配事などを相手が話し始めたときに聴いてみる練習などを行いました。

札幌も雪、雪、雪でした
そんなこんなで、北海道の雪をたくさん見て、IPSについて学んで語り合った、とても楽しく思い出深い合宿となりました。

事務局をしてくださった大川さん、さまざまにご準備してくださった皆様、参加者の皆様、関係された全てのみなさま、本当にどうもありがとうございました!